こんな方におすすめの記事です
- 製造業に転職しようか迷っている
- 未経験者でも製造業ができるか不安
- 製造業について詳しく知りたい
未経験で製造業に転職しようとした時に、イメージは何となくできていても不安ですよね?
- 未経験者でも通用するのだろうか?
- どんな感じで仕事をするのだろうか?
- 体は辛くないのだろうか?
このような不安があると思います。
この記事では約20年間の製造業経験をもとに、未経験者が製造業に転職するコツや、製造業について詳しく紹介しています。
これから製造業に転職しようと思っている方は、この記事を読むことで、製造業について詳しく知ることができ、安心して製造業に転職できるでしょう。
目次
【結論】未経験者でも製造業に転職できるのか?
未経験からでも製造業への転職は可能です。
転職する際に特別なスキルや実績が無い場合は、転職可能なジャンルが限られてきますが、製造業もその一つといえるでしょう。
私が過去に一緒に仕事をさせて頂いた人でも前職は畑違いの人が多くいました。
- 税理士
- 不動産会社
- 職人さん
- 車の整備士
- プログラマー
最初は誰でも未経験です。
前職や年齢はそこまで関係ありません!
製造業への転職は30代・40代でも遅くない!
30代・40代の人でも始めやすいのが製造業です。
- 特別なスキルが要らない
- 作業が比較的簡単
- 求人が多い
このようなことから、特に若者が有利となる職種ではありません。
製造業は比較的年齢が高くても転職が可能です。
ここからは、製造業が未経験の人向けに以下の順で解説します。
順序よく解説することで製造業を始めるにあたっての基礎知識が学べます。
製造業について解説する手順
- 製造業の仕組みや特徴を解説
- 製造業の辛いところを紹介
- 製造業へ転職する時の志望動機を紹介
- 未経験者が製造業に転職するコツ
こんな感じで解説していきますので、ぜひご覧ください。
【未経験者向け】製造業の仕組みや特徴
ここでは、製造業の会社の構成や仕事の流れについて解説します。
製造業の組織構成と工程フロー
製造業は以下のような組織で構成されています。
製造業の組織構成
- 企画部:経営の作戦を立案
- 営業:仕事を受注
- 総務部:事務管理
- 設計部:製品の設計関係
- 資材部:生産に必要な材料の調達など
- 生産管理部:生産計画を立てる
- 製造部(製造現場):製品を生産する
- 装置保全部:装置の修理や保守
- 品質管理部:製品での異常の分析や品質向上調査
- SE対応部:ネットワーク障害への対応や改善
会社の規模が大きな場合、このような部署に分かれています。
それぞれの部署に分けて専門的な作業を行うことで、作業の効率化や品質の向上・スピードアップが可能になります。
最終的に利益を出すには商品を確実に納品することが重要なので『現場最優先主義』が、製造業の基本です。
製造部でも様々な工程に分類される
製造の過程では一つ製品を一人で最初から最後まで作るところは珍しく、大体が工程別に分かれていて、担当の作業を行います。
理由は生産性の向上とスピードアップです。
多いところでは10~20くらいの工程に分かれています。
『自転車』を作る工程を例に挙げて説明します。
製造の流れ(工程内容)
- ハンドルを作る
- フレームを作る
- 車輪を作る
- サドルを作る
- チェーンを作る
- 自転車を組み立てる
このように、製造業では工程に分けて一つの作業に特化して仕事をすることが多いのが特徴です。
製造工程を分けるメリットとデメリット
各工程に分けることで生産性が上がるというメリットがある反面、作業者には大きなデメリットがあります。
工程に分けるメリット
まずはメリットから見てみましょう。
メリット
- 作業スピードが速くなる
- 品質が向上する
- 異常を発見しやすい
一人ひとりに合った作業を専属にすることで、技のレベルが上がり、品質の向上とスピードアップが望めます。
また、異常が出た時に工程に特化している方が『異常を発見する感度』も高いので、早期発見につながり、不良品の作り込みを防止できます。
スピード・品質・異常時の早期発見がメリットとなります。
工程に分けるデメリット
次にデメリットについて見てみましょう。
デメリット
- 毎日同じ作業で飽きがくる
- 工程によって肉体的・精神的な辛さに差がある
- 残業=収入に差が出る
毎日同じことの繰り返しになるため飽きてしまします。
考えるのが嫌いな人には向いていますが、いろんな事をやってみたい人には辛いと思います。
ハズレの工程になってしまうと、給料は同じでも『肉体的・精神的な辛さ』に違いが出てしまうのが製造業の特徴です。
未経験者が製造業に転職する前に知っておくべき『製造業のつらい場面』
製造業が初めての人は「単純作業に慣れれば済む」等と簡単に考えてしまうと、後から後悔するので『製造業のつらい場面』を紹介しておきます。
始める前に「辛いこともある」ということを理解しておくとことで、心の準備ができると思います。
これから紹介することは慣れで問題なく克服することができます。
製造業のつらい場面
- 単純作業
- 肉体的な疲労
- 事故や怪我
- 夜勤
- 人間関係
- ノルマ
それでは、詳しく解説していきます。
つらい場面1:単純作業
全ての製造業が単純作業とは言えませんが、多くの場合、自分の持ち場を決められて毎日同じ作業になります。
「同じ作業だと考えなくていいから楽だ!」という人も中にはいるので一概に辛いとは言えませんが、いろいろな事に挑戦してみたい人には向いていないかもしれません。
会話をするのが得意じゃない人やコミュニケーションが苦手な人が、製造業を選ぶ傾向に多いと思います。
つらい場面2:肉体的な疲労
各企業で扱う商品や配属先にもよりますが、製造業は体が主本です。
特に自動車関係などは時給が高いのですが、その分キツイです(重いものを持ったりするので腰などを痛めることもあります)
未経験で製造業を始めると、最初のうちは体のどこかが痛くなるかもしれません。
物の持ち方を工夫するだけでも負担を減らすことができて腰痛にもならないので、ベテラン方のやり方を学ぶことが大事です。
物の持ち方を工夫するだけでも負担を減らすことができて腰痛にもならないので、ベテランのやり方を学ぶことが大事です。
つらい場面3:事故や怪我
製造業で一番怖いのが怪我です。
- 指を挟まれる
- 重量物を足に落とす
- 危険な薬品が付着してしまう
- 危険なガスを吸ってしまう
このような危険が多く潜んでいます。
製造業では『分の身は自分で守る』意識が重要です。
つらい場面4:夜勤
製造業では夜勤がある会社が大半です。
昼間でも寝られるという人もいますが、多くの人は寝不足で夜勤に来ます。
仕事が始まってしまえば、そこまで辛くはありませんが、集中力を使う仕事が多いので、事故や怪我につながらないように注意が必要です。
シフト勤務(例)
- 1週間昼勤務→1週間夜勤→繰り返し
- 1週間昼勤務→1週間遅番→1週間夜勤→繰り返し
- 4日昼勤務→休み→4日夜勤→休み→繰り返し
いろんなパターンのシフトがあるので、体を慣らすのが大変です。
慣れるまでは軽く時差ボケのような感じになるかもしれません。
つらい場面5:人間関係
製造業の人間関係の問題としては、自分の工程から次の工程に製品を出すのが遅かったりするとクレームを言ってくる人や、同じ工程の人でも自分が使いたい時に装置が使われていると怒る人など、いろんなケースがあります。
このような場合には、自分で話し合うよりも現場のリーダーに報告して対処してもらう方が良いでしょう。
つらい場面6:ノルマ
製造業にもノルマはあります。
全て数字で管理して、実績や予定に対しての進み具合・納期に間に合うかなどをデータで管理しるのが基本です。
個人の作業量や不良品をどれだけ出したかなども一目で分かります。
『作業のミス』を出してしまうと時間とお金を失うので大きな損害になります。
製造業で一番やってはいけないことは、一番が事故や怪我、次に作業ミスです。
ここまで、製造業のつらい場面について紹介してきましたが、製造業は辛いことばかりではなく、達成感もあるので、そこは知っておいてくださいね!
未経験者が製造業へ転職する場合には志望動機が重要
未経験の仕事を始める時に大事になるのが『志望動機』です。
未経験の場合には経験や実績がないので、今までの仕事の経験をうまく結びつけてアピールして前向きな姿勢を見せることがポイントです。
例えば面接で次のような理由では採用は厳しいでしょう。
- 体力に自信があるから
- 体を動かすことがすきだから
- 手先が器用でモノを作るのが好きだから
これらの理由は一見良い感じに思えますが、製造業を行う上では基本的なことで、アピールとは言えません。
ポイント
- 前職から活かせるポイントを見つけアピールする
- コミュニケーション能力をアピールする
- 実績を伝える時には数字を入れる
- 「体力に自信がある」・「手先が器用」の2点は盛り込む
- 自分の言葉でいいから「前向きな意思」を伝える
これらをポイントにおいて履歴書・職務経歴書・面接でアピールすると未経験者でも採用される確率が上がります。
未経験者が製造業に転職する方法
未経験者が製造業に転職するにはいくつかの手段がありますが、ここでは大手の企業やメーカーを狙う方法を紹介します。
大手の企業は労働条件が良く、収入も高いので人気があることから簡単には入れませんよね?
そこで提案する方法は2つです。
大手の企業を狙う2つの方法
- 転職サイトや転職エージェントを利用する
- 派遣社員からスタートする
方法1:転職サイトや転職エージェントを利用する
実際に検索してみると分かると思いますが、大手の企業やメーカーを狙う場合はハローワークの求人ではあまり見つけることができないでしょう。
大手の企業を狙う場合には、非公開求人が多数ある『転職エージェント』か『ネットの転職サイト』をおすすめします。
参考製造業の転職に強いサイトなら工場ワークスがおすすめです。
おすすめの転職エージェントに関しては、以下の記事で紹介しています。
-
【初めての転職エージェント選び】おすすめを厳選して紹介!【ジャンル・年代別】
方法2:派遣社員からスタートする
大手製造企業の正社員へ転職する方法として、まずは派遣社員として仕事を始める方法があります。
その理由としては、
- 大手の企業は派遣社員を多く導入している
- 正社員登用を行っている企業が多い
ことが理由になります。
派遣社員として数年の実績を積むと「正社員になりませんか?」というお声が掛かる場合があるので、労働条件が良ければ受け入れても良いと思います。
労働条件の悪い会社の正社員として働くよりも大手の派遣社員としてチャンスを狙う方が有益です。
こちらの記事では、おすすめの派遣会社を紹介しています。
-
【未経験者必見!】派遣社員経験者がおすすめする派遣会社を厳選紹介
まとめ:未経験から製造業に転職することは可能です
未経験者でも製造業に転職することは可能ですが、製造業のつらさを十分に理解して臨む必要があります。
夜勤があることなども関係してきますが、製造業は賃金の水準も高い方だと思います。
また、年齢が高くても転職のハードルが低いのも特徴と言えるでしょう。
ポイント
- 大手のメーカーなどに転職したい場合は、ハローワークよりも転職サイトや転職エージェントがおすすめ
- 派遣社員で実績を積んで転職する方法もおすすめ
製造業は仕事と休みのメリハリがある業種なので、趣味や休日を大事にした人生を築きたい方におすすめの業種です。